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‘97年 私的UKロックアルバム特集

1997年、私は高校生でしたが、その頃から洋楽を聴くようになりました。それまではHi-STANDARDとかTHE MAD CAPSULE MARKETSなど、邦楽でもMステとかには出ないような、いわゆるインデーズ系のバンドを聴いていたのですが、友人からオアシスを勧められてからは洋楽にハマっていきました。

今回は私が洋楽を本格的に聞くようになった1997年に発売されたUKロックアルバムを紹介します。

Radiohead「Ok Computer」絶望的なまでの最高傑作

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ブリットポップ期のオアシスやブラーが好きな人は怒るかもしれませんが、97年というか90年代のUKロックの名盤といえば、私は迷わずレディオヘッドの「O.K.コンピューター」をあげます。

このアルバムはレディオヘッドとしては3枚目のアルバムになりますが、このアルバムがきっかけでレディオヘッドは普通の良質なロックバンドから世界中で評価されるモンスターバンドに飛躍したと言っても過言ではありません。

世間的には多分、4枚目の「キッドA」がレディオヘッドの最高傑作なんでしょうが、私はレディオヘッドの全アルバムの中でも繊細で静かに鳴り響く演奏、アレンジ、構成力、そして押し付けがましいほどの陰鬱が特徴的なこのアルバムが1番好きです。

ギターバンドという形は残しつつも、意匠的なアブストラクト・ヒップホップ、ミュージック・コンクレート手法、メランコリックなメロディとエモーショナルなトム・ヨークの声、そしてより映像的な拡がりをみせる歌詞がこのバンドが唯一無二であることを証明しています。

アルバム全体を覆う閉塞感や不安感、陰気さは大衆向けのポップスが好きな人にとっては、ただ気分が悪いだけに感じるかもしれません。しかし、これら負の感情が入り混じるこのアルバムに素直に身を投じてみてください。交錯する混沌の隙間から、天に昇る至福の光が降り注ぐような瞬間が体験出来ます。

Oasis 「Be Here Now」隠れた名盤

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洋楽を全く聴かない人でもオアシスの名前ぐらいは聴いた事があると思いますが、97年に発売された彼らの3rdアルバム「Be Here Now」は世間ではかなりの酷評を受けました。

このアルバムで「オアシスは終わった」などとも言われましたが、決して悪いアルバムではありません。ただ、1stと2ndの出来が良すぎました(笑)私個人もオアシスで1番好きなアルバムは1stです。

それまでのオアシスは粗雑で大雑把なイメージがありましたが、このアルバムではよりシンプルでリズム隊を中心に丁寧且つ壮大な作りの曲が多く、繊細な仕上がりになっています。それが、逆に今までのオアシスファンには受け入れられなかったのかもしれません。実際、このアルバム以降、しばらくオアシスは低迷してしまいます。

しかし、なんと言ってもこのアルバムではリアムの声がめちゃくちゃいいんです。特にこのアルバムを含めた初期3部作はリアムの全盛期です。私はオアシスのウリはキャッチーなノエルのメロディとリアムのハスキーなのに柔らかい声だと思っています。

残念ながら、このアルバム以降リアムは高音があまり出なくなってしまいますので、もしオアシスを聴いてみようと思う方は初期3部作をオススメします。

ちなみにオアシスは現在解散してしまって、再結成の兆しもありません。解散後のギャラガー兄弟は別バンドを作ったり、ソロをやったりしていますが、個人的にはイマイチです。

Ocean Colour Scene「Marchin’ Already」先行シングルは必聴

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日本ではあまり有名なバンドではありませんが、本国イギリスではブリットポップ期、爆発的人気がありました。ただ、彼らの全盛期はこの「Marchin’ Already」までで、それ以降、人気は徐々に衰退していきます。

個人的にも彼らのアルバムではこの「Marchin’ Already」が1番良いと思います。特に先行シングルの「Hundred Mile High City」の怒涛の疾走感はマジでヤバイです。全体としては非常にバラエティに富んでいて、フロントマンであるサイモン・ファウラーのボーカルは絶品です。サイモンの魅力が全面的にフューチャーされた癒しと激情が体感できるアルバムです。

ちなみに先行シングルの「Hundred Mile High City」は「ロックストック&トゥースモーキングバレルズ」という単館系映画のサントラにもなっていますので、映画好きの方は聴いた事があるかもしれません。

Blur 「Blur」 ブリットポップからの脱却

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ブリットポップを語る上でブラーは外せない存在ですが、個人的には97年発売のこのアルバム以降の多様な音楽スタイルを表現したブラーの方が好きです。

当時、ブラーは本国イギリスではロックバンドというよりは、ポップスター、アイドルに近い扱いをされていたので、こうしたレッテルをこのアルバムをきっかけに払拭したいという思いがあったと推測されます。しかし、グランジっぽい歪んだギターやクラブ系、ガレージロックなどUSっぽい音楽を中心にいろいろ詰め込み過ぎて、結果的には本来のブラーらしさが感じられないアルバムになっています。

ブラーの別の顔が見たいという意味では、良いアルバムかもしれませんが、アルバム単体で見ると失敗作だと個人的には思っています。

ブラーに限らず欧州のバンドがアメリカを意識してアルバムを作ると、たいてい自分たちを見失ってしまい、駄作が出来上がってしまう傾向がある気がします(笑)

The Prodigy 「The Fat of the Land」 テクノとロックの融合

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当時、このアルバムを聴いた時はテクノ、ダンス、ロック、パンク、ラップ、インダストリアルなどを見事に自分たちのものした全く新しい音楽で、聴いた瞬間ぶっ飛ばされるような印象を受けましたが、今聴いてみると、テンポが速いただのデジタルハードコアですね(笑)

テクノとロックの融合と言えば、ケミカルブラザーズも有名ですが、プロディジーの方が攻撃的で且つ凶暴な感じがします。ルックスも影響していると思いますが。

私はエレクトロニカなダンスミュージックよりもバンド形態のロックの方がどちらかというと昔から好きです。最近、日本ではノリや勢いだけが先行したEDMが若い子の間では流行っているみたいですけど、これに関してはオジさんは全く受け付けません。私が10代20代だったとしても、興味が無かったと思います。

ただ、プロディジーが97年に発売したこのアルバムは本国イギリスだけでなく、日本も含めた世界各国でバカ売れしたんですよね。だから、一応紹介してみました。

損か得かではなく損か成長かで選択する

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